田中圭介
1976年千葉県生まれ。広島市在住。
2004年東京芸術大学美術学部修士課程彫刻科修了。田中は作品素材に一貫して製材を用い、その一木から森を中心としたミニチュア的な風景を彫り起こし、アクリル絵具で着彩した作品を制作している。近年では、瀬戸内国際芸術祭に於いて、一軒の木造家屋の全ての木材ー柱、床、壁などに、「森」を彫る作品に取り組んでいる。
いわば一度死んだ木から芽吹くように作り出された森や雲の連なりは、循環し続ける生命を想起させる。田中が作り出す森は、均一化された木々が並ぶ植林された日本の杉山であり、大型の作品には小さな墓や橋のモチーフが見え隠れすることもある。息づく山を見下ろし、生死ににまつわるモチーフを目で辿ることで、観賞者は俯瞰と没入を促され、自身の生と向き合う。
主な個展に、「青山」(山本現代、2008)、「傾景」(山本現代、2012) 、「見晴らす展」(POLA MUSEUM ANNEX、東京、2014)、主なグループ展に、「Sculpture Times #1 From NUDE」(上野の森美術館ギャラリー、東京、2011)、「Parallel Far East World」(A4 Contemporary Arts Center、成都、2013)、「CURRENTS」(THE JAMES CHRISTIE ROOM、香港、2014)、「福島現代美術ビエンナーレ2014 〜氣 Circulate〜」(福島、2014)、「瀬戸内国際芸術祭2019」(香川県小豆島三都半島神浦地区、2019)などがある。
コレクション
有料老人ホームGREEN、秋田
高橋龍太郎コレクション