できやよい
1977年、大阪府生まれ。広島県在住。
できやよいは、極彩色の細密画や、フィンガー・スタンピングの独特の手法で知られ、その無邪気な絵画は、永遠の「少女性」を湛えたている。偏執狂的な細密や「Flags」シリーズなど、小さな「顔」が色彩の世界を形作っているエレメントであり、その無数の集合体で構成された超絶的な画面を誇る。
できやよいの作品を絵画たらしめているもの、それは手法そのものだけでなく、溢れる色彩に顕れる圧倒的な快楽と、全能と白痴が同居するイノセンス、また呪術的とも言える細密描写から立ち上る、人間が秘めている根源的な狂気のアンビバレンスである。
1999年、水戸芸術館で開催された「日本ゼロ年」にて事実上デビューし、以後、森美術館などのグループ展や、「第7回建築ベニス・ビエンナーレ」(2000年)、「第7回リヨン・ビエンナーレ」(2003年)などの国際展に参加、また音楽界へのイメージ提供なども多く、日本のゼロ年代の寵児。野生児でふらりと放浪に出ることも多く、断続的に制作を続けている。
コレクション
金沢21世紀美術館、石川
高松市美術館、香川
森美術館、東京
高橋龍太郎コレクション